「土饅頭」という言葉を知った
今日は「土饅頭」という言葉を覚えた。読み方は「どまんじゅう」。
かなり雑にいえばコンパクトな古墳のようなものらしいのだが、言葉そのものを全く聞いたことがなかった上に割と新しい文章でさらっと使われていたので軽いパニックになった。
まずネーミングから意味を想像しづらい。
少し頑張って土でできた饅頭のイメージが頭にぼんやり浮かんだあたりで辞書を取りに走った。まさか墓とは。
そして言葉の普及度がわからない。
インターネットに検索をかけてみてもどういう立ち位置の言葉なのか判然としない。万人に広く認識されている言葉なのに自分ばかりが知らないのか、それとも今の時代こんな言葉を知っている人のほうが少ないのか。
困惑したわたしはさらに画像検索をかける。
https://blog.goo.ne.jp/kurukuru2180/e/a7f1158de606a794f950bd87fb123b7c
http://kowasugiru.blog.jp/archives/23503563.html
かわいい。
予想外のかわいさ。これはコンパクトな古墳などではなくたしかに土饅頭だ。いかにも土饅頭然としている。
かつてわたしの祖父は、90歳の大往生の今際の際にこう言った。
「骨はエーゲ海に散骨してくれ」
途方に暮れた叔父は思案した結果熱海へ行き、申し訳程度に砕いた数粒をぱらぱらと撒いたという。
今ごろ祖父も無理言って悪かったなとか思いつつ、まんざらでもない気持ちでタコノマクラなど枕にして安らかに眠っているかもしれない。
わたしは決めた。死に際家族に「土饅頭にしてくれ」と頼む。
安らかというか心地よく眠れそうで、今から楽しみだ。